11月中旬、以前から自転車仲間と計画していた自転車旅行へ。
1泊2日の日程で、1日200kmくらいで行けるところ。
長野や静岡、栃木など色々検討した結果
今回は新潟県のとある秘境へ紅葉狩りに行くことになりました。
東京から新潟県に行くルートは色々ありますが
今回はおそらく最短であろう群馬のみなかみから三国街道を通って新潟の越後湯沢に抜けるルートを選択。
ポイントとしては
◎みなかみの手前の渋川市までは、大部分を荒川や利根川のサイクリングロードで走行可能なので走りやすい
◎高崎線や上越線が近くを通っているので、トラブルが起きてもエスケープしやすい
というところでしょうか。
唯一の難点は、三国街道の最高標高地点である三国峠(約1100m)を越えるには、県境の三国トンネルを抜ける必要があります。
調べると、1km以上あるうえ、道幅が狭く路面も悪いなど悪評の数々。歩道がないのでトラックでも来ようものなら…と考えると恐ろしくなります。
しかも、同じようなトンネルがあと2つくらいあるとのこと。
初ルートの楽しみと、トンネルの恐怖と、果たしてたどり着けるのかという不安と
いろいろ抱えながら、いざ 新潟へ。
余裕をもって朝4時に出発。
まだ暗い中、お決まりの荒川サイクリングロードを北上して熊谷へ。
熊谷からは中山道をしばらく進み、利根川と最も接近する本庄市の坂東大橋から利根川サイクリングロードに入ります。
1度対岸に乗り換えたものの、基本右岸にてひたすら進み…
気付いたら前橋市へ。
信号が無いので結構サクサク距離を稼ぐことが出来ます。
前橋あたりまでは比較的単調な利根川サイクリングロードですが、終盤はアップダウンの増加や川との距離が近づき雰囲気が良くなるため飽きずに走ることが出来ました。このあたりは初めて来るので、新鮮さで多少ごまかせた部分もあるかも知れません。2回目はしばらくいいかな(笑)
天気が良ければ赤城山が右手にみえるのですが、この日はガスっていて全く見えず。
やはり景色は重要ですね。
そしてサイクリングロードの終点渋川に到着。
渋川というと伊香保温泉や榛名山が有名ですね。
ここまでは荒川と利根川のサイクリングロードが大活躍。
予定より大分早く川エリアを抜け、いよいよ新潟へ向けハイライトである三国街道を進みます。
辺りが山深くなり、走っていて楽しくなるのはこのへんから。
先日、日光ライドの際に輪行した沼田市に入りみなかみ町へ。
ここからは上越新幹線、上越線、関越自動車道などの集まる市街地から離れ、三国街道の本番である山岳区間に突入。
1100mの三国峠に向けて徐々に標高を上げていきます。
道中には見所の一つである赤谷湖が。
周辺は猿ケ京温泉という温泉地になっているようで宿泊施設が多数。
コンビニも景観を壊さぬよう趣のある外観になっています。
峠前の最後のコンビニなので補給するならココです。
上りも終盤に差し掛かり、標識には初日の宿泊地である湯沢の表記が。
三国峠への上りは距離こそ15km程度ありますが、平均勾配は4%と大したことはありません。
勾配はほとんど一定でアップダウンは少ないのでとても走りやすいです。
奥多摩の風張峠とほぼ同じくらいの標高ですが、難易度はそれよりも低いと思います。
上の方は既に落葉しておりました…
事前の情報通りではありましたが、1~2週来るのが遅かったかな。
ダラダラ上り、ようやく問題の三国トンネル(トンネルの途中が三国峠)に到着。
確かに狭そうです。
トンネルに入る前にテールライト2つを点灯。シューズとバッグにも反射機構が付いているので視認性はばっちり。
予想より交通量が少なかったので、車が見えなくなったタイミングでトンネルへGO。
気になる内部はというと
トンネル内は比較的明るく、心配していた路面もそれほどではありませんでした。
1.3kmくらいですが、下り基調なのと直線で出口の明かりが見えるため意外とあっという間な印象。
今回は幸運にも1台も追い越されることなく通過できましたが、たしかにトラックが来てしまうと怖いかも。
そして…
県境の長いトンネルを抜けると…新潟であった。(笑)
川端康成の『雪国』の舞台である湯沢町に到着。
なんと東京から180km位走れば新潟に来れます。新しい発見。
それにしても、トンネルを抜けると雰囲気が一変しました。
群馬側では晴れ間が出ていましたが、新潟に入ると一転曇り空。今にも雨が降りそうです。
周辺にはスキー場がたくさんあり、まさに雪国に来た感覚。
ここから越後湯沢まで約25kmは下り基調。3~4箇所アップがありますがほぼダウン。
しかし、まだ気を抜くなかれ
この先三国トンネルのようなトンネルがあと2箇所あります。
一つ目は三国トンネルと同じくらいプラス雪崩対策のスノーシェッド(ほぼトンネル)がくっついていてかなりの長さ。
ここも運よく追い越しなしでクリア。
二つ目はやや短く最初は舗装がきれいなものの、トンネルの途中で急に路面の悪い箇所が現れるトラップ付き、ここが一番危険でした。
後ろから車が来ていたのでスピードを上げたとたん急に凸凹が!避けられず前輪がかなり跳ねました。(冷や汗)
焦らず後ろの車にしっかりアピールして、抜けるまで待ってもらうのが一番ですね。
なんとか無事3つのトンネルを抜けるともう越後湯沢はすぐそこ。
ほぼ予定通り、明るいうちに到着することが出来ました。
宿泊場所は越後湯沢から少しはなれた越後中里。
温泉と美味しい食事で疲れを癒して2日目に備えます。
初日はあくまで移動日。
本番は2日目、向かうは秘境 秋山郷。
後編に続く!